物理工学コースからのおしらせ
R03年度 物理工学 談話会開催について
物理工学ユニットでは、以下のように談話会を開催します。
昨今のコロナウイルスの感染状況などを踏まえ、 Zoom 会議形式で開催させて頂きます。
講師:中嶋 武 氏(博士課程後期3年)
演題:スピン軌道相互作用と準粒子理論における規格化
日時:6月 21日(月)13:30~
場所:会場:ZOOM会議( ミーティングID: 917-9632-0486 )
【注】パスワードについては世話人もしくは物理工学ユニット教員にお問い合わせください
20世紀半ば以降,多電子理論は非常に様々な発展を遂げてきた. それらの理論の中で密度汎関数理論と準粒子理論は複雑な多電子系を従来の一粒子問題で取り扱うことを可能にした. これらの理論・計算手法には未だ発展の余地がある. 相対論的補正一種であるスピン軌道相互作用(SOC)は,局在基底系を用いるプログラムでは原子由来のポテンシャルを球対称性として計算され, 価電子帯におけるSOCの詳細は無視される.本研究では,全電子混合基底法,内殻電子系と価電子系におけるSOCの取り扱いを区別することで, 以上の問題を解決する計算手法,プログラムの開発を行なった.
光電子分光の実験,Green関数を用いた任意の物理量を再現する理論体系として, 準粒子理論がある(Hedin;1965).本理論は,非常に高精度であるが計算が煩雑である難点がある. そのため,実際の第一原理計算ではGW近似が採用され,その計算中でも規格化した準粒子波動関数を計算ルーチンでは用いる. これらの近似に対する定量的議論は今まで十分には行われてきていなかった.本研究では,その問題の解決に取り組む.
ポスターはこちらをご覧ください。
世話人:Hannes Raebiger