2018年度 物理工学教育分野:ニュース


かながわ発・中高生のためのサイエンスフェアに参加


平成30年7月14日(土)の 10時から17時30分まで、そごう横浜店9階・新都市ホールにおいて開催された、神奈川県、神奈川県教育委員会、参加大学で作る実行委員会が主催する「かながわ発・中高生のためのサイエンスフェア」に本学から、物理工学EPとして参画しました。
「音を見る!」というテーマで、科学や理工系の「暮らしに役立つ技術」の一環として実演・体験ブースの1区画を、物理工学EPとして石渡准教授が担当しました。中高生対象でしたが小学生も私たちのブースに訪れていただきました。

 音を題材に、振動・波動にまつわる共鳴、定在波、分散などの現象について目で見て触れることのできる装置を展示しました。 来場者の皆さまには、実際に実験装置を操作し、音を体感していただきました。
 クント管と太鼓の膜では周波数によって振動パターンの変わる様子を見ることができます。
 音声をマイクロホンで取りオシロスコープでその波形を表示しました。マイクの前で大きな声を出して、自分の「あ」とか「か」を観察していただきました。希望者には音声波形を印刷して持ち帰っていただきました。 空気中の音声には分散現象はありませんが、「もし分散したらどう聞こえるか?」という疑問を試すために、LC回路を通した音声についても、ヘッドホンで聞いていただきました。
 アンテナの原理を応用したテルミンと呼ばれる世界最初の電子楽器の簡易版を展示し、楽曲を演奏しました。 アンテナに手のひらをかざして動かすと音の高低が変わることを体験していただきました。 高校生の皆さまには、その原理は高校2年生の秋に習う三角関数でできていることを説明しました。
 いろいろな長さの振り子を取り付けた連成振り子のうち、1つの振り子を振ると、それと同じ長さの振り子だけがよく振動します。 その様子は一見手品のように見えます。 夏休みの自由研究に持って来いのテーマです!
 最後に現在の研究室で行なっている研究の一端を紹介しました。「耳は音をどのように知覚するのか」という聴覚の問題です。 内耳にある蝸牛管と呼ばれる器官で音は周波数分解されて脳にその情報が伝えられます。その最初の周波数分解の場所が基底膜と呼ばれる膜です。 この膜の特性をモデル化した回路の動作を見ていただきました。


担当ブースの様子

なかなかの盛況ぶりでした

研究室の学生がクント管の説明をしています

太鼓の膜の振動を砂を用いて可視化する装置です

石渡教員がテルミンの説明をしています

テルミンを演奏しています。

LC回路で音の分散を聞くと、、、。

連成振り子の共鳴実験

耳の構造について説明しています

聴覚の回路モデルです(研究用)

多くの学生、保護者の皆様に訪れて頂きましたことを感謝申し上げます。
横浜国立大学の教育研究活動に、ご理解とご支援を賜れば、幸甚に存じます。